読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

97式改LAPDblog

パトレイバー好きなおっさんが、軍事や思った事を徒然書く日記です 旧ブログ(FC2ブログ)から引っ越して来ました

【改訂版】自衛隊のPKO・海外派遣時に必要な装備

安保法成立後、その実施を一時凍結されていたPKOでの駆けつけ警護任務の実施に向け政府は自衛隊に対し駆けつけ警護任務の準備を始めるよう命じた。

安保法、運用段階に 自衛隊新任務の訓練着手
隊員の安全確保課題 日本経済新聞

http://www.nikkei.com/my/#!/article/DGKKASFS24H6Z_U6A820C1PP8000/

これから陸上自衛隊では駆けつけ警護任務を想定した訓練を開始する訳だが、しかし自衛隊の現在の装備では駆けつけ警護任務を実施するには必要な装備が無い物があまりにも多すぎて限りなく不可能に近い。今回は自衛隊とりわけ陸自PKOや海外派遣時に必要な装備について書いていこうと思う。

あれも無いこれも不足な個人装備

PKOやその他の海外派遣にあたって陸自に一番必要な物は隊員の個人装備である事は間違いない。特に陸自では隊員の個人装備があまりにも貧弱でこのまま駆けつけ警護任務などにあたらせたら屍累々になるのが目に見えている。そこでこの章では陸自隊員に必要な装備を述べたいと思う。

(1)まず隊員各個人に必要な装備は、夜間警戒時に必要な暗視装置・隊員間で連絡を取るための無線機とヘッドマイク一式・実戦経験のない防弾チョッキ3型に変わる海外製のボディーアーマー・砂漠地帯や高温地域への派遣時にヒートストレス対策にコンバットシャツやクールベスト等・万が一の負傷時対策に米軍と同等規格の個人用携帯メディカルキット

(2)次に隊員に携行させる武器類で必要な装備は、現行の9mm拳銃と89式小銃に変わる海外製の拳銃・アサルトライフル及びそれらに装着する各種光学機器と40mmグレネードランチャー一式・5.56mmのMINIMIではカバーできない範囲への火器として海外製7.62mm機関銃

(3)最後に後方支援として隊員達へ提供した方がいい装備は、活動中の過酷な体力消費の回復として高カロリーエナジーバーやドリンク・現代の若者向けの携行食セット・宿営地での各種温食を提供するための新型野外炊事セット・コンテナ式野戦シャワーセット

ざっとではあるがこのような装備が必要であると思う。特に(1)と(2)の装備は早急に配備すべきで変に国産にこだわらずに、すでに実戦経験のある海外製を緊急輸入して隊員達に配備すべきである。

防護・火力ともに劣る装輪装甲車や車両の更新を!

陸自PKO等で海外派遣される場合、陸自が持って行く96式装輪装甲車や軽装甲機動車高機動車やトラック等のソフトスキン車両では駆けつけ警護時や移動中に敵から攻撃された時にいくら増加装甲や装甲板を装着・補強しているとはいえ防護・火力ともに貧弱な現行の装甲車類やソフトスキン車両では危険である。

海外派遣される部隊は危険な紛争地帯に派遣される場合が多いのだからここでも不毛な国産主義は捨てて隊員の生命確保のために実戦経験のある海外製の装甲車類や装甲トラック等を早急に配備すべきである。

海外派遣時に必要な装甲車のあり方については前にこちらのブログ記事で書いているので読んでいただければと思う。

 

lapd97kai.hatenablog.com

 意外と必要な暴徒鎮圧装備

PKO等で海外派遣される際に陸自隊員に持たせるべき装備で議論になると大抵は個人装備類か武器類の話ばかりになってしまう傾向がある。これはPKOなどの任務の危険上当たり前の事ではあるのだが、その中であまり注目されない装備がある。それは暴徒鎮圧装備である。

自衛隊になぜ暴徒鎮圧装備?と思われる方もおられると思うが、現実のPKOやその他の平和・治安維持活動で派遣される各国軍部隊は事前に母国で暴徒鎮圧装備を実際に使用しての暴徒鎮圧訓練を行っている国がほとんどである。

これはなぜかというとPKOやその他の治安維持活動等で派遣される先は政府軍と反政府軍やゲリラ・テログループとの間で停戦合意が守られていたとしても現地の治安は往々にして悪く、地元住民などが食料や治安・雇用等の問題でフラストレーションが高まりデモから暴動に発展する場合が多い。

そのような場面でもし駆けつけたPKO部隊や治安維持活動部隊がいくら暴動を起こしているとはいえ所持している武器がこん棒レベルの民衆に対して無差別に発砲などしようものならいくら自軍部隊が危険だったとはいえ国際的にPKO部隊が無抵抗の民衆に対して無差別に発砲したとの批判は免れず、また現地住民達のPKO部隊や治安維持活動部隊への憎悪が悪化し結果的に現地での活動が困難もしくは最悪撤退になりかねないのである(92~93年のソマリアでのPKO活動がそれに近い。)。

そのために各国軍では派遣部隊に対して暴徒鎮圧装備を使用した訓練を欠かさず、また最近はこの暴徒鎮圧訓練がますます重要になってきている。ここで実際に海外派遣での暴徒鎮圧を想定した訓練を行っている米海兵隊の動画をご覧いただきたい。ちなみに海外の軍隊ではこの手の訓練を『ライオットコントロール』と呼称して訓練している。


U.S. Marines Riot Control Techniques Training

映像を見てもわかる通り米海兵隊員達が暴徒鎮圧装備を使用していることがお分かりいただけたと思う。では実際にどのような装備が必要なのか下記に簡単ではあるが記したいと思う。

暴徒鎮圧装備:ポリカーボネート製の盾・ヘルメット装着型のフェイスシールド・レッグシールド・バトン(棒)・携行式の催涙スプレー・投擲用の各種催涙弾、閃光弾(フラッシュバン)・催涙弾、ゴム弾を発射するための各種ショットガン、グレネードランチャー(小銃装着型を含む)・一時的に身柄を拘束するためのタイラップ(結束バンド)

以上の装備が基本的な暴徒鎮圧装備である。近年ますます各国軍で重要な訓練と位置付けられている暴徒鎮圧訓練であるが、陸自PKO任務で今後治安維持活動も行うことが予想されるだけにこちらも早急に暴徒鎮圧装備を配備し訓練を開始すべきである。